こんにちは、リモです。
いきなりではありますが、海外ドラマでも洋画でも洋楽でも TOEIC でも、最初はなんとなくわかるものだとは思いませんか?
英単語でも英文法でも、初めから完ぺき主義で取り組んでしまうと、挫折しやすくなってしまいます。
なぜなら、思うように覚えられないと考えてしまうからです。
例えば英単語を覚えたとしても、次の日、覚えたはずの英単語を忘れた経験は誰しもがあるはずです。
覚えた実感や目に見える結果が欲しいがあまり、”忘れてしまった事実” に精神的なダメージを受ける人は想像以上に多いです。
そして、この精神的なダメージや落胆は、覚えたものは忘れない、という完ぺき主義に起因しているように思います。
忘れてしまってもいいのです。忘れるのが人間ですので、復習してまた覚えましょう。
今回は、英単語に限らず、英文法、発音など、英語の理解全般について、最初は ”なんとなく”理解することが正解である理由についてお伝えしていきます。
全て最初は大枠から入る
例でお伝えするとわかりやすいと思いますので、いくつか例を挙げてみます。
大学受験なら
大学受験だと、参考書を買ってきて考えなしにいきなり最初からやりだすのはよくない、という話があります。
理由は、全体像を把握しないでいきなり突っ走っても、部分の理解だけにとどまってしまう可能性があるからです。
部分の理解ではなく、しっかり部分と部分をつないだ全体の理解をするために、全体像の把握が大切という話ですね。
スポーツなら
どんなスポーツでも、やろうと思ったらまずなんとなくやってみるのではないでしょうか。
やろうと思ったスポーツのルールを、一から百まで理解してから実際にやる人は、ほとんどいないでしょう。
やる前に軽く説明はあると思いますが、基本的には、
とりあえず、やってみよう
となると思います。
英語なら
私が言いたいのは、英語も同じようなニュアンスで、そして少し補足すると
とりあえず、(全体を理解する意味も含めて)やってみよう
ということです。
最初から、ルールをガチガチに守って、完ぺきに理解する必要はありません。
もちろん、多くの英語学習者は完ぺき主義である、という自覚はほとんどないと思います。
イメージとしては、知らず知らずのうちに覚えたものを忘れてはいけない観念にとらわれてしまっている気がします。
これが、完ぺき主義の状況です。
ゆくゆく完ぺきを目指していく姿勢は素晴らしいと思います。
というか、特に TOEIC の Reading とかでは、基本的な文法の完璧な理解があることでスコアアップにつながりますからね。
ただ、最初からこの姿勢である必要はありません。
私自身も、最初はなんとなく理解していきました。
高校の時に、海外ドラマにハマり、慣れないうちから英語音声、英語字幕にチャレンジしては、
こういう意味かな?
と考えながら見たことも結構ありました。
細かい話や話が込み入ると、推測することさえ難しい場合もありましたが、半分以上は推測することが出来ました。
海外ドラマで言えば、映像がありますので、想像とか推察自体はそれほど難しいことではありませんからね。
そして、なんとなくの理解した後に、気になったものは自分で調べたり、学校の授業で文法を学んで、
「そういうことか!」
となってみたりして、少しずつ英語の全体像を把握していきました。
これは何も海外ドラマを使ったものだから出来たことではなく、英単語や英文法、発音でも構造自体はこのやり方でできるはずです。
なんとなく全体像を把握し、細かい部分を意識する例を挙げると
英単語なら、
1日10語記憶するのではなく(部分を追うのではなく)、1000語ある単語帳を一通り見て(全体像を見て)、そこから少しずつ覚える。
英文法なら
1つずつ英文法の形を覚えるのではなく(部分を追うのではなく)、一通り英文法の形を色々見て(全体像を見て)、そこから少しずつ覚える。
発音なら
th や r の発音にこだわるのではなく、子音やリンキングなどを一通り見て(全体像を見て)、そこから少しずつ覚える。
このような意識で、継続して英語に触れ続けることで、英語の全体像が見えてくるはずです。
“なんとなく”覚えることのメリット
英単語で具体的に ”なんとなく” 覚えることのメリットをお伝えします。
今回は TOEIC でよく出る 英単語を使って説明してみます。
“なんとなく” 「知っている」 というニュアンス
結論から言ってしまうと、大雑把に覚えることで、TOEIC 本番で英文をある程度理解できるようになるという話をしていきます。
次の単語を見てください。
know 知る
notice 気づく
realise 自覚する
perceive 知覚する
recognize 認識する
aware 知っている(形容詞)
find 見つける
detect 検知する
understand 理解する
aware を除けば全て動詞であり、全てが TOEIC で頻出する単語です。
これら全てを、英語:日本語 1:1 で覚える感覚で覚えようとすると、それなりに労力がかかります。
ただ、これら全てを、「知っている」というニュアンスがある単語だと考えればどうでしょうか。
1つずつ覚えるやり方に比べると、かなり覚えやすくなるはずです。関連付け的な発想ですね。
関連づけについては、以下の記事でお伝えしているので、学習を更に効率的にするために是非お読みください。
”関連付け” の考えで、TOEIC 学習を根本的に効率的にしていく
誤解してほしくないのは、1:1 で覚えるやり方を否定しているわけではなくて、”なんとなく” 覚えられるものは積極的に利用していこう、という話です。
一つ一つの英単語を地道に覚えることは、単語力を求められる TOEIC では非常に重要です。
少し話がそれましたが、最初は、これらすべての英単語を「知っている」というニュアンスで覚えた後に、それぞれの意味の違いを覚えていった方が確実に記憶しやすくなります。
私自身の経験のみならず、指導している中でもこれは実感しております。
別の例で言えば、大量の英文に触れた後に、 TOEIC の Part5の問題の文法問題などを解くとき、何となくのニュアンスで解けることもあります。
私が最初に受けた TOEIC は、ほとんどこの感覚に頼っていたような気がします。
もちろん、正答率は高くはありませんでしたが、それでもある程度は解けるのです。
なぜなら、”なんとなく” 英語というものを理解できていたからです。
”なんとなく” 英語を理解した後に、改めて細かい部分を考えることで、Part 5 の問題を間違えずに解けるようになったり、最初はわからなかった英文法の理屈がスーッと入ってくるようになってきました。
Part 6, 7 でも、正しく理解できる問題が増えますので、全体的なスコアももちろん上がっていきますので、”なんとなく”からの細かい理解が大切だと思っています。
まとめ
色々とお伝えしてきましたが、私が言いたいことは、
木を見て森を見ず になってはいけない
ということです。
これが大切と頭で理解するのは簡単だと思いますが、なかなか実践レベルに落とし込み、日々の学習につなげられている人は少ないように思います。
しっかり森を見てから、1本1本の樹に目を向け、そして葉っぱにも注目する意識が大切です。
是非とも、この意識をもって、継続的に英語に触れていくことで、着実に英語力をつけていきましょう。
コメントを残す